写真専門部の大きな柱の一つは、部員が撮影した写真を写真専門家に評価していただき、多くの方々に鑑賞していただくことです。審査会としては、春・秋・冬各季審査会、芸術文化祭、関東高校生写真展と全国総文祭写真部門があります。展覧会は、県立美術館での芸文祭での展示、甲府駅北口ペデストリアンデッキでの高写連展があります。
次の柱は育成事業です。生徒顧問を対象に、各校写真部の個々の活動の他、専門部では撮影技術向上や多くの優れた写真を鑑賞する講習会を年間を通じて開催しております。
【主な活動】
1春季・秋季・冬季審査会
各審査会では、審査員として、日本大学芸術学部写真学科の先生方、写真業界で活躍されているプロの写真家、県内報道機関のカメラマンの方等に審査をしていただいております。季節によりますが、出品作品数は、各審査会1500作品から3000作品にも及びます。その中から、金・銀・銅賞10作品、入選作品10作品および佳作およそ50作品を選出していただいております。金・銀・銅賞の作品は、各審査会の後、山梨日日新聞に、審査員の講評とともに掲載されます。
2芸術文化祭
毎年秋、書道部門、美術部門と合同で、展示、表彰式、講評会が山梨県立美術館および文学館で開催されます。各審査会上位20作品と各校写真部から1校最大6新作品が出品されます。芸術大賞3作品の他、優秀賞、奨励賞が選出され、上位作品が全国総文祭、関東高校写真展出品に推薦されます。
3育成事業
育成事業は、生徒や顧問の撮影技術、写真の鑑賞力の向上を目的として、各校写真部の活動を補助する形で、年間を通じて様々な角度から撮影技術講習会が行われております。
- 講習会I モデル撮影 5月下旬 山梨県防災新館、県庁内広場、舞鶴城公園等
- ライティング機材を使用したモデルの室内撮影と室外撮影を通し、人物撮影技術の向上を図っています。
- 講習会II 東京都写真美術館JPS展観覧、JR恵比寿駅周辺写真撮影実習 6月上旬
- JPS展の鑑賞および会員の方のご説明により、構図などの表現技法について理解を深めています。
- 講習会III 日大ワークショップ 日本大学芸術学部写真学科 7月上旬
- 大学写真学科にて、最新のデジタル、銀塩による現像の技術を学び、合同鑑賞会の実施などをとおして参加者相互の交流を深めるとともに撮影技術の向上を図り、最先端の技術に触れております。
- 講習会IV 横浜CP+ パシフィコ横浜 2月下旬
- 展示会見学や各種セミナー参加後、写真に関する最新機材や撮影技術の動向について理解します。その後、みなとみらい地区等で実際に撮影を行っております。
撮影された写真はなるべく多くの方々に鑑賞していただくために、各校での展示の他、次の展示会が開催され、多くの方々に鑑賞していただいております。特に、2020年度は、新型感染症の影響で、全国総文祭、関東高校生写真展がweb開催になり、写真自体による発表の機会が少なくなったため、秋に「2020こうち全国総文祭出品作品展」、新春に「第27回関東地区高等学校写真展東京大会出品作品展」を防災新館オープンスクエアで開催いたしました。
- 山梨県芸術文化祭展示 県立美術館 11月
- 山梨県高等学校写真連盟写真展(高写連展) 甲府駅北口ペデストリアンデッキ 12月
5思い出
2019年、山梨県高等学校文化連盟が創立40周年を迎えるにあたり、写真専門部(山梨県高等学校写真連盟)では、入賞作品集「若者」を刊行しました。
写真専門部では、古くは「競写会」、最近では「審査会」と冠して、50年以上にもわたり、年に数回、加盟高校写真部員の写真コンテストを開催しております。
このコンテストで入賞した上位10作品を、毎回山梨日日新聞に掲載していただいております。「若者」は、掲載された中で最も古い昭和42年6月19日に行われた「県高校総合体育大会参加競写会」にて1位に入賞した当時山梨県立韮崎高校写真部の 河村泰仁 様の作品名です。「若者」は、ここ50年の高校生を中心とした生活や学校場面の記録としてもお楽しみいただけるかもしれません。
このような高校生の写真コンテストにご応募された写真部生徒、審査をしていただいた審査員、長きにわたって尽力いただいた歴代高校写真部顧問、そして、様々な形でご協力をいただいた多くの方々に感謝いたします。
本集は山日YBS厚生文化事業団(野口英一理事長)および株式会社山梨フジカラー(内藤静男代表取締役社長)から助成をいただいております。心より感謝を申し上げます。